国内旅行

礼文島にある日本三大バカユースホステル「桃岩荘」は伝説の宿だった

北海道・礼文島に日本三大バカユースホステルがあるのを知っていますか?

礼文島に面白い宿があるよ」という情報を旅仲間から手に入れた私は、どんな宿なのか好奇心が働き、新千歳空港から約半日かけて礼文島に向かうことにしたのです。

これまで国内外で数々の宿に泊まってきましたが、桃岩荘」を超えるほどの宿には今も巡り合えていません。

※2014年6月に訪れた際の情報なので、最新の情報はHPFBページを参照ください。
※2020年シーズンの営業はお休みになるそうです。詳細はこちらをご覧ください。

旅人に聞いた面白い宿

小笠原諸島のユースホステルでヘルパーをしていた頃、お客さんがよく話題にしていた宿がありました。

それは北海道の礼文島にあって、小笠原のユースホステルの常連客にはとても有名だったのです。好奇心旺盛な私は「桃岩荘」へと行くことを決めました。

スポンサーリンク



日本最北端の有人島へ上陸!

まず礼文島に行くために北海道を北上し、稚内へと向かいます。

新千歳空港から車を走らせ、約10時間ほどで稚内の港へ到着!10時間果てしなく遠かったです……。

そして、稚内から礼文島へのフェリーに乗り込みます。ちなみに稚内から利尻島、ロシア行きのフェリーも出ています。稚内から礼文島までは約2時間ほどで到着。

▼桃岩荘ユースホステルの場所

いざ、桃岩荘へ!

港に着いてすぐ、桃岩荘と書いてある旗を見付けました。

おかえりなさい」と、

来たばかりの私たちにまるで地元に帰ってきたかのように、優しい笑顔で温かく迎えてくれたのが印象的でした。

桃岩荘名物の「ブルーサンダー号エースに乗り込み宿に向かいます。「発車オーライ」と言わないと、いつまで経っても出発してくれないという独自のルールが早々出現します。

ここは恥を捨ててノリノリで言いましょう!

ハイテンションのヘルパーさんに苦笑いしながら、宿へと出発しました。

※ヘルパーとは住み込みで働くボランティアスタッフさんのことです。

途中、トンネルを通過する時に「知性・教養・羞恥心」この3つを捨てるように言われます。これは桃岩荘ルールの一つです。

しばらくして宿に到着し玄関を開けると、賑やかな演奏が始まり「おかえりなさい」と元気よく出迎えてくれます。

一瞬驚きますが、ここは笑顔で「ただいま」と言ってあげましょう。

宿の中は、真ん中に囲炉裏があり、田舎の家に遊びに来たような懐かしい雰囲気が漂っています。

桃岩荘のミーティング

夜になると桃岩荘名物のミーティングが始まります。

ミーティングだから、宿の説明をしたり観光名所を案内してくれるのかと思いきや、私の予想を遥かに超えてきました。

ヘルパーさんたちが女装をしたり、コスプレをしたり、演劇をします。毎日演劇の内容が変わるそうで、お客さんもコスプレさせられるという羞恥心を捨てなければいけないミーティングです。

途中からお客さんも一緒に歌ったり、踊ったり、一つ一つが本当に賑やかです。

安心してください!ちゃんと礼文島の観光案内もしてくれます。最後に、五つの赤い風船の「遠い世界に」をみんなで熱唱し、ミーティングは終了です。

初めは勢いがすごくて圧倒されていましたが、ヘルパーが真剣に歌っている姿に感動したのを覚えています。

こんな賑やかなミーティングを体験したのは初めてでした。

桃岩荘ルール

桃岩荘にはいくつかルールがあります。

全館禁酒・禁煙

グループや夫婦で宿泊しても、幼児がいない限りは男女別室

朝ラジオ体操がある

消灯時刻や起床時刻が決まっている

桃岩荘時間が発生する

混浴風呂がある

まるで部活の合宿みたいな厳しさ!

消灯時刻は22時30分、起床時刻は6時30分となっており、これは厳守しないといけません。

と言っても夜は完全消灯になり、朝は起床の音楽が宿内に大音量で鳴り響くので、必然的に目は覚めると思います。

他の宿と違って厳しいルールがありますが、健康に楽しく過ごそうという意味が込められているそうです。

スポンサーリンク



感動のお見送りが待っている

私は1泊の予定だったので、次の日には帰る準備をしていました。ヘルパーさんや宿に宿泊しているお客さんたちが歌いながら、お見送りをしてくれます。

車でも送ってくれるのですが、せっかくなので島を散策しながら港まで歩いて向かうことに。 宿を離れるごとに霞んでいく声がとても寂しく感じました。

しかし、これで終わりではなく、港でも歌と踊りでお見送りをしてくれました。 「また帰って来いよー」「また来るよー」 この掛け合いが続きます。

船が遠く離れて行っても、姿が見えなくなっても、いつまでも叫び続けてくれる姿に思わず目頭が熱くなりました。

普段味わえない感動を与えてくれた場所

桃岩荘はとても賑やかで、ヘルパーさんも温かい人が多い場所です。日常では味わえない経験や感動が待っています。

残念ながら天気が悪く、島観光はあまりできませんでしたが、桃岩荘に来たことでとても満足できました。

桃岩荘のヘルパーさんも泊まりに来る方も、個性的な人や旅好きな人が多いので、旅の話を聞いたり、面白い話が聞けるのも魅力の一つです。いつもと違った体験をしたい方にオススメです。

▼桃岩荘をもっと知りたい方にこちらの動画もチェック!

※休館日は10月1日~5月31日となっています。
桃岩荘ユースホステル公式ホームページ

ABOUT ME
RORO
フリーランスのライター。大学卒業後、ピースボートで世界一周の旅に出る。「ソトコトオンライン」で連載記事執筆、「TABIPPO.NET」でイベントレポート執筆・編集を行ったのち、現在はSAGOJOライターとして活動。半農半Xを目指し農ある暮らしを取り入れ中。これまでの経験をもとに「自分らしく生きる」をテーマとしたコンテンツをお届けします。