ピースボート

新卒を捨てて地球一周したら人生変わった話!

船の汽笛が出発の合図を知らせ、少しずつ船が港から離れて行く瞬間、これから始まる大冒険にワクワクが止まりませんでした。ここから私の人生が大幅に変化していくことになるとは、当時は予想もできなかったのです。

憧れていた地球一周の旅

私は22歳の時、「ピースボート」という地球一周が出来る船に乗船しました。初海外が世界一周なんて、だいぶ攻めてみましたが、これをきっかけに私の人生は大幅に変化して行くのです。

ピースボートは私の人生のターニングポイントになりました。この記事では、私がピースボートに乗船しようと思ったきっかけ、そこに至るまでの経緯を綴っていきます。

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ピースボートとは?

ピースボートの船

ピースボートの名前にまだピンと来ない人もいるでしょう。

居酒屋とかよく街で見掛ける【地球一周の船旅】って書いてあるポスター知ってる?

この質問をすると「あー、あれね!」という好反応をしてくれます。ピースボートは国際NGO団体で、様々な国の人と交流することができる地球一周の船旅の運営やボランティア活動を行っています。

地球一周の船旅は約3カ月の間に世界約20ヶ国を訪れる地球一周クルーズの他に、10日前後のショートクルーズ。

「船の中で何をしてるの?」「船の中でどんなボランティアするの?」って聞かれることが多いので、気になる方はこちらの記事をご覧下さい。

▼ピースボートって何?の疑問を解決する記事はこちら!
地球一周の船旅「ピースボート」って何?の疑問を解消!

世間の目を気にしながら生きる人生

ピースボートに乗船したのは2011年の4月。当時私は大学を卒業した直後のクルーズに乗り込みました。大学を卒業してすぐ旅に出るなんて、「新卒というブランドがあるのにもったいない」今までの私ならそう思っていたでしょう。

幼い頃から周りの目を気にして生きてきた私にとって、「大学卒業後→就職」 というルート以外はまず頭にありませんでした。というかそれ以外の道を知らなかったのです。

「ニート」「フリーター」そんなの絶対なりたくないし、なったら落ちこぼれだ、そんなことを考えていました。

周りに自由に生きている大人がいなかったこともあったのと、香川県の田舎で育った私の頭は石のように固かったのです。今ではニートもフリーターも経験し、むしろ「自由サイコー」みたいに思える自由人になりました(笑)。

当時就活は大学3年時から始まっていたので、大学3年の秋くらいから周りに少し遅れを取りながら就活をスタートしました。

ただ、周りと違って行きたい会社を一つに絞り込んでいたので、それ以外の会社は受けないつもりでいたし、根拠が無い自信で絶対受かると思っていたのです!

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第一志望に落ちて儚く散った夢

落ち込む様子

私にはどうしても行きたい出版社があり、その会社は新しいことに挑戦し続けて、社員みんなが生き生きと楽しそうにしていました。しかし、競争率がとても高く、私の想い描いていた夢は儚く散ってしまったのです。 他に就職先を探していなかった私は、とても焦りました。

もう6月を過ぎ、段々と企業のエントリーの締め切りが終わろうとし始めていたので、また一から探すとなると選択肢も減っていきます。

たまたま入った居酒屋で見付けたポスター

私は一旦、就活からの現実逃避に走っていました。その時、以前居酒屋のトイレで見つけた「地球一周」のポスターのことをふと思い出すのです。気分転換として送った資料請求がまさか未来を変えるなんて、、、この時は想像もしていませんでした。

不思議な話ですが、大学中にそのポスターを見たのは後にも先にもこの1回だけ。

そのお店に入ったのもたまたまで、トイレに行かなかったらポスターに出会うこともなかったでしょう。 人生、いつどんな縁で繋がっていくか本当に分からないものですね。

▼居酒屋にポスターが貼ってある理由
「地球一周の船旅」のポスターが居酒屋に貼ってある理由

意識し始めた地球一周

ピースボートの船内

資料請求をした後に、スタッフさんから「一度説明会に来てみませんか?」と勧誘をされたので、断りきれなかった私は説明会へと足を運びました。地球一周には興味はあったけど、そんなの夢物語で終わると思っていたのでいまいち想像ができなく。

いざ説明会へ参加してみると、スタッフは楽しそうに生き生きと地球一周の船旅の話をしているし、見たことのない絶景写真を目の当たりにして心が揺れ動きます。

自分の中で地球一周を身近に感じた瞬間。  昔「ONE PIECE」を読んで海賊になりたいと本気で思っていた時期があったので、「船で世界を周る=宝探しの旅に出掛ける」というリンクができました。

憧れが現実に変わっていくかもしれないとワクワクする反面、まだどこか乗り気でない自分もいたのです。

「世間の目」という敵がやってくる

夏の始まりを告げるように梅雨も明けて、周りの就活生もほぼ就活を終える時期になっていきます。ピースボートに乗るという選択肢は増えましたが、あまりにも現実離れをしていたので、なかなか覚悟を持てなかったのです。

それに、自分の周りにはそんなアクティブに生きている人がいなかったので、相談相手もいなかったし、お手本になる人もいませんでした。

卒業後は就職をするというルートを外れてしまうのが怖くて、世間からニート・フリーターと目で見られるのを恐れていたのです。

ピースボートに乗ったきっかけ

ピースボートの船内

そんな自分を変える出来事がありました。

ピースボートは全国に活動拠点となるピースボートセンター(通称:ピーセン)があります。 ポスターを貼れば枚数に応じて、船代が割引になる制度があり、乗るかは分からなかったけど、大学卒業後の4月出発を目標にとりあえずポスターを貼っていました。

ある日、同じクルーズを目指す人が集まる飲み会に参加した時、同じ大学4年生で就職せずに船旅に出るという、自分と立場が似ている人に出会ったのです。

「自分と同じことを考えている人もいるんだ」それだけですごく安心したのを覚えています。新卒を蹴ってでも地球一周を目指しているのは自分だけではないということを知り、とても勇気付けられました。結局みんなと違うことをすることに抵抗があり、それを乗り越えていける自信が無かったのだと思います。

自分の中に抱いていたプライドや、世間からの目が気にならなくなり、新しい道が見え始めた瞬間でした。

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一歩を踏み出す勇気

歩いている姿最初は知り合いもいなかったけど、ピーセンに通う度に、同じクルーズを目指している人もいれば、過去に乗船したことがある人、自分より後のクルーズを目指している人、職業も年齢も全然違う様々な人と出会いました。本当に濃いメンバーで、世間からの常識を外れた人が多かったので、考え方もぶっ飛んでいたし私にはとても刺激的な毎日。

一人で申し込んだはずなのに、いつの間にか「みんなと地球一周の旅に行きたい!」いつしかそう思うようになっていました。

きっと自分一人の力なら、船に乗ることも出来なかったし、挫折することもあったでしょう。 普段気付くことの出来なかった周りへの感謝、自分一人で生きているのではなく、みんなに支えてもらって生きているということ。

もし私が普通に就職していたら、地球一周をすることは出来なかったと思いますし、今の環境や仲間に出会うことは出来ませんでした。

世間の常識を外れるという、目には見えないけど小さく踏み出したその一歩が私の人生を大きく変えてくれたのです。

自分を変えることができるのは自分しかいない

ピースボート乗車時の写真

私が旅に出たきっかけは、簡単に言えば「就活からの逃げ」。就職しないといけないという世間からの圧力が重くのしかかり、旅に出る選択肢を消してしまいそうにもなりました。

しかし、道は一つではないということ。自分の価値観を狭めないこと。

就活に失敗しても大丈夫です。それだけが全てじゃない。道はいくらでもあなたの目の前に広がっています。

私の場合は行きたい会社に落ちて、一枚のポスターに出会ったことが旅に出たきっかけでした。きっかけは本当に些細なものかもしれませんが、それに気付けるかどうかで人生は180度変わっていくと思います。本当にワクワクすることなら諦めないで挑戦してみてください!

世界は思っているよりも広く、思っているよりも身近にあります。

▼もう一度ピースボートに乗りたい理由
ピースボートに乗船した私がもう一度地球一周したい5つの理由

ピースボート地球一周の船旅

ABOUT ME
RORO
フリーランスのライター。大学卒業後、ピースボートで世界一周の旅に出る。「ソトコトオンライン」で連載記事執筆、「TABIPPO.NET」でイベントレポート執筆・編集を行ったのち、現在はSAGOJOライターとして活動。半農半Xを目指し農ある暮らしを取り入れ中。これまでの経験をもとに「自分らしく生きる」をテーマとしたコンテンツをお届けします。