捨てないパン屋特集

フランスで出会った捨てないパン屋さん

ブーランジェリー・ドリアン」の特集記事。今回からはパン屋さんの話に移っていきます。捨てないパン屋さんになろうと思ったきっかけを聞いてみました。

 

田村 陽至(たむら ようじ) 
広島市南区生まれ。北海道や沖縄で山ガイド・環境教育の修行後、モンゴルに2年間滞在し、エコツアーを企画。2004年からパン屋「ドリアン」を経営。2012年に1年間休業してフランスで修行。

 

捨てないパン屋さんとの出会い

−−捨てないパン屋になろうと思ったきっかけを教えてください

なるべくシンプルな方が良いなと思っていました。

始めた時からベクトル的には種類を削りたいっていうのはあったので、削るだけ削ろうって思って、菓子パンを徐々に減らしていきました。

前に店員さんが立って、棚にカンパーニュだけが並んで、みたいなのがやりたかったんです。

 

フランスに行った時に田舎のパン屋さんがうちの3倍くらいパンを焼いていたのに一個も捨ててなくて、それまでは廃棄の数がゼロはありえないって思っていましたけど、捨てていないことに衝撃を受けました。

それから帰って、菓子パンを辞めたんですよ。そうすると捨てる量がだいぶ減りました。

 

パンの種類を少なくし、中に何か入っているパンを無くすと、日持ちもするし、マニアックな人しか買わないので大体の売れる量が分かるようになってきます。

そうすると、段々売れ残りにくくなるんですよね。

 

そういえば最近捨ててないねってなって、それが半年経って、ずっと捨ててないわ、ってなったのをたまたまブログに書いたのが取り上げてもらえました。

 

捨てないパン屋さんになろうと思ったきっかけは、フランスで出会ったパン屋さんに衝撃を受けたからだったそうです。

食事で困ることがない日本では、余った食べ物を廃棄するのが当たり前ですが、捨てないという選択肢を持つのはとても素晴らしいことだと思います。

捨てないパン屋さんのようなお店がどんどん増えていくことで捨てないパン屋が普通のパン屋になる日々が来るのを願っています。

ABOUT ME
RORO
フリーランスのライター。大学卒業後、ピースボートで世界一周の旅に出る。「ソトコトオンライン」で連載記事執筆、「TABIPPO.NET」でイベントレポート執筆・編集を行ったのち、現在はSAGOJOライターとして活動。半農半Xを目指し農ある暮らしを取り入れ中。これまでの経験をもとに「自分らしく生きる」をテーマとしたコンテンツをお届けします。